連載コーナー「百人一首で学ぶアプリ」、17首目はこちらです。
そして今日のアプリは「競技かるた」です。
17 ちはやぶる神代も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは(在原業平朝臣)
【読み方】ちはやふるかみよもきかすたつたかは からくれなゐにみつくくるとは
【現代語訳】
不思議なことがあったという神代でも聞いたことがない。
龍田川の水を紅葉で唐物のくれないのように真っ赤にくくり染めにするとは。
【こんなアプリいかがでしょう】
この歌の出だしが好きだなあ。
恋多き美男子の在原業平の歌です。
この歌の前、16首目が業平のお兄さん、中納言行平の歌。
数首前の13首目には、恋の逃避行をしたお相手、藤原高子のお子さん・陽成院の歌があり、このあたりの歌の解説書は、人間関係をその背景に思い浮かべると、なかなか面白いものがあります。
「ちはやふる」とは「神」の枕詞。
「ちはやぶる」とも「ちはやふる」とも書きますが、昔から濁音・清音の両方が混在して表記されていたようです。
さて、恋多き美男子の在原業平の歌です。しかも今は二条の后であり、かつては業平のロマンスのお相手・藤原高子の前で、龍田川に紅葉が流れる屏風絵を眺めて詠んだ歌だそうです。
龍田川の水が紅葉の赤で真っ赤に染まっている、その景色が目に浮かぶようです。
かつての彼女、いわゆる元カノの前で詠む歌。もしも二人だけにわかる景色がこの歌に込められていたら・・・なんて考えるとロマンチックですね。
最近では「ちはやふる」というタイトルの、競技かるたにかける少女の映画がヒットしました。
競技かるたやってみたいな。
そんなあなたには、スマホでできる競技かるたはいかがでしょう。
★アプリ名:初心者向け競技かるた「百人一首雑学付」forちはやふる(無料:2017年9月現在)
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