連載コーナー「百人一首で学ぶアプリ」、38首目はこちらです。
今日のアプリは秘書検定実践問題です。
38 忘らるる身をば思はず誓ひてし 人の命の惜しくもあるかな(右近)
【読み方】わすらるる みをはおもはすちかひてし ひとのいのちの をしくもあるかな
【現代語訳】
あなたに忘れられるわが身のつらさははなんとも思いません。けれども、神に恋を誓ったあなたの命が神罰で失われるが惜しまれてなりません
【こんなアプリいかがでしょう】
心変わりした殿方に詠んだ歌です。
あなたに忘れられることなんて、何とも思わないわ。
でも神様の前で誓ったのにね。神罰が下るのが惜しいの。
・・・と相手を気遣っているのか、それとも皮肉っているのか。
どちらの解釈もあるようです。
恨みを込めているとすると、相当強気な彼女ではないでしょうか。
右近自身も、恋多き女性とのことですから、強気という解釈なのかなあ・・・なんて思ってしまいます。
右近は、醍醐天皇の皇后穏子(おんし)に使えた女流歌人。
皇后付きの女官といえば、日常生活における秘書的な仕事もしていたことでしょう。
身の回りのお世話から、対外交渉まで。有能な女官なら、有能な秘書だったはず。
現代にも秘書がいます。
そして検定試験があります。
秘書検定の問題をぜひご覧になってみてください。
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